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人間五十年 下天の内をくらぶれば、夢幻のごとくなり。 一度生を得て滅せぬ者のあるべきか、と候て、螺ふけ、具足よこせと仰せられ、御物具召され、たちながら御食をまいり、御甲めし候ひて御出陣なさる。 ※「信長公記」では「下天(げてん)」、「敦盛」では「化天」と記載されています。 桶狭間の戦い(おけはざまのたたかい)の前夜、今川義元(いまがわ よしもと)軍の尾張(おわり)侵攻を知ります。 清洲(きよす)城にいた織田信長は、おもむろに「敦盛」の一節を謡い舞います。 そのあと、陣貝を吹かせた上で具足を着け、立ったまま湯漬を食したあと、甲冑を着けて出陣したと「信長公記」に記載があります。